あなたにとって、カラダとは何ですか?
手で触れること
言葉をしゃべること
そして、だれかを抱きしめること
それらは、カラダがなくちゃできません。
でも、言葉で気持ちを伝えるなんて、
なーんて面倒くさいんだろうね。
英語、ドイツ語、フランス語、ロシア語、スワヒリ語…、
なんで、こんなにたくさんの言語があるんだろう。
これじゃあ、気持ちが伝わらない。
同じ日本語だって、気持ちが通じないことってたくさんあるよね。
テレパシーなら一発なのにな、なんでこんなに面倒なんだ。
あの世にいたら、触れ合うだなんて、
みんなつながっているのに意味がないよね。
カラダがあると、移動するのに足を使って一歩ずつ歩くんだよ。
カラダって、なんて面倒なんだ。
僕ら人間は、なんて不自由なんだろう。
この世は、面倒で不自由。
でもね、こんな不自由を選びとって、僕らはこの世に生まれてきた。
言葉が通じないもどかしさを感じながら、
それでも自分の気持ちを伝えるために僕らはやってきた。
皮膚一枚でひかれた境界線を、
触れ合うことで超えていけるって、それを感じにやってきたんだ。
あなたの目は、宇宙からの光を感じ、
あなたの耳は、この地球の振動を感じることができる。
あなたの肌は、この世の温もりを感じ、
あなたの鼻は、様々な命の香りを感じることができる。
五感を通じて得る、この世の断片。
断片なんだ、それは、ちっぽけな断片なんだけどね。
あなたの呼吸、この地上の断片を吸いこむ。
あなたの胃と腸、この地上の断片を食べる。
僕らが、生きているっていうこと。
それは、断片になったピースが、あなたを通してつなぎ合わされ、
そしてまた、大きなひとつのパズルに戻すということ。
あなたを通ってくるピースは、あなたの色に染まるでしょう。
そして、新しい意味が生まれるでしょう。
あなたが、あなたであることは、
ピースをつなぎ合わせて、
この世のパズルをもっともっと楽しいものにつくり替えることができるということです。
さあ、感じてみよう、あなたのカラダ。
あなたは息を吐いて、吸っている。
あなたの吐く息が、この地球の大気を、創っている。
この地上のすべての生命が、
それぞれのカラダの内側の小宇宙を吐き出し合って、
この地球の大気の「今」を、創造している。
さあ、感じてみよう。
あなたの胸に手を当てて。
あなたの鼓動、休まず働く、あなたのリズム。
この地球上のすべての生命が、そのリズムを響かせ合って、
この地球に今、時間を、生み出している。
さあ、感じてみよう。
あなたが誰かと出逢うこと。
ワンピースを片手に、
あなたのピースの形と、ぴったり当てはまる相手と、
そっと、その手を重ね合うこと。
ワンピース、ツーピース、それはもっと大きなピースとなって、
そして、もっと大きな出逢いを引き寄せる。
僕らはこの世に、つながっていることを取り戻しにやってきた。
つながっていることの大切さを思い出すためにやってきた。
つながりは、そう。
いちど離れてみないとわからない。
だから、僕らはカラダを持っているんです。
カラダがなくちゃできないこと。
面倒くさいけど、カラダがなくちゃ、できないこと。
触れ合うこと、
言葉を交わすこと、
そして、誰かを抱きしめること。
それって、とても尊い。
生きてるって、そういうことだ。
あなたのカラダを通して、あなたはあなたを発見する。
人と違う。
見た目が違う。
収入が違う。
生活レベルが違う。
言葉が違う。
肌の色が違う。
算数ができるできない、
運動ができるできない、
料理ができるできない、
政治家になれるなれない。
この世にたった一人なら、それ、できますか?
人と違ってないと、自分が自分であることさえわからない。
みんなが、それぞれのピースを持ち寄って、
この地球に、もっと楽しいパズルをつくりにやってきた。
地球からの恩恵。
そして、僕らからの地球への恩恵。
あなたの呼吸は、地球に命を与えています。
あなたの心臓の鼓動は、この地球に時間を与えています。
ああ、あなたは創造者。
いいじゃないですか、
たったちっぽけな、あなたのワンピース。
でも、それがどんな形をしているのかを、
この地上で、多くの人と照らしあわせながら、発見する。
生きてるって、そういうこと。
生きてるって・・・、
あなたからの、この地球への大きなギフトなんですよね。
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byおのころ心平さんより